2018年11月17日

単行本『変化球男子』

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M・G・ヘネシーさん著、スフェイ・R・モンスターさん絵、杉田七重さん訳の
『変化球男子』(鈴木出版)の表紙&扉絵を担当しました。
12歳が直面した、ジェンダー・アイデンティティを巡る物語です。
http://www.suzuki-syuppan.co.jp/script/detail.php?id=1050023669

My new artwork, Japanese edition of The Other Boy (author:@mg_hennessey, illustrator:@sfemonster, translator:Nanae Sugita) is now on sale! I hope this story will help kids suffering from troubles about gender identities, and people around them trying to support them.

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版元ドットコムさんの作品紹介がとても秀逸なので、ご紹介しましょう。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784790233435 (2018年9月4日)
LGBTの子どもが生き方を選ぶとき、両親の理解とサポート、医学的アプローチや精神的なケア、理解者の存在、そして友だちの存在が不可欠です。それらがきちんと描かれ、ドラマを創り出していることは、この作品の大きな魅力です。「希望」を感じるラストは、読者の共感を得て、LGBT理解の一助になると信じています。

一生物学徒として「同一種の生物において個体差というものは意外に大きく、共通性を見出す学問としての生物学にさえ例外が付き物で、世の中には色んな生き物がいる」という考えが染み付いているせいか、私にとってのジェンダー・アイデンティティとは、あくまでも「ヒトという生物種が膨大に持っている表現型のうちの一つ」でしかありません。一方で「私は何者か?」という、自我の芽生えとともに抱えてきたであろう哲学的な問いへの、答えの一つを担うものだとも理解しています。

自分と異なる性質をもつ人を受け入れることは必ずしも自然な行為ではなく、特に同質性・同調性を重んじようとする人にとっては、相当な努力が必要になるだろうと思います。私にも何かしらに対しての差別意識があり、それに付随するマイナス感情は、なけなしの知性と理性でもって極力排除しなければならないという危機感をしばしば覚えます。己の持つ偏見、先入観、生理的嫌悪感、その他脳裏に飛び交うありとあらゆるものを抑制して理性的に人や物事と向き合うことはなかなかに難しく、努力の甲斐なく受け止められなかったものが過去に沢山ありました。ただ、(共感や同情の伴った理解ができなくても)もしその存在を容認することができたなら、その時はきっとお互い上手く共存できるんじゃなかろうかという期待も、自分自身の中には確かにあるのです。

『変化球男子』に登場する人々を通じて、ジェンダー・アイデンティティに対する自分のスタンスを改めて意識される方もいらっしゃるでしょう。表紙でこちらに背を向けた彼の、投げるボールをしっかりと受け止めてくれる人が増えますように。


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2018年11月16日

2018年10月11日

Chemical ScienceのInside back coverイラスト

名古屋市立大学の久松先生からご依頼いただいたイラストが、
科学雑誌 Chemical Science 14 October 2018, Issue 38 の
Inside back cover(裏表紙の裏側)に採用されました。

CS_insidebackcover.jpg

今回は、画像の左側にあるピンセット分子(トングのような形)のもつ
2つの特徴的な性質:
 1)光感受性物質と複合体を形成すると、がん細胞に対する親和性が上がる
 2)光感受性物質を捕まえる人工レセプターとして働く
を利用して、複合体に特定の色の光を照射し活性酸素を発生させて、
効率良くがん細胞を攻撃する様子を、1枚の絵として表現しました。

CS_insidebackcover_s.jpg

元論文はこちらです。
Design and synthesis of a 4-aminoquinoline-based molecular tweezer
that recognizes protoporphyrin IX and iron(III) protoporphyrin IX and
its application as a supramolecular photosensitizer

https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2018/sc/c8sc02133c#!divAbstract


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シリーズ第2弾!『基礎講義 遺伝子工学II』

東京化学同人の遺伝子工学の教科書、2017年のシリーズ第1弾に続き
待望の第2弾『基礎講義 遺伝子工学II』がつい一昨日発売になりました。
ウチダは引き続き、カバーイラストを担当しております!

遺伝子工学II.jpg

今回も、アクティブラーニングにも対応とのことで、
書籍ご購入の方には、自習用の講義動画と演習問題がもれなく付いてきます。
詳しくは、以下の公式情報をご覧下さい。
http://www.tkd-pbl.com/book/b377354.html


posted by ucchy at 02:23| Comment(0) | イラストのお仕事【科学】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本生物物理学会第57回年会 メインビジュアル&ポスターデザイン

2019年9月に宮崎シーガイアのコンベンションセンターで開催される、
日本生物物理学会第57回年会のメインビジュアル制作とポスターデザインを担当しました。

BSJ2019_A2poster.jpg
↑ 画像をクリックすると拡大表示されます。(Click to enlarge)

年会のテーマはずばり「お祭り!」ということで、
この画像だと小さくて見辛いんですが、小ネタ満載のイラストになっています。
(ネタを盛り込み過ぎないようにと指示が出ましたんで、仕込んだ数は程々です←)
実際のポスターはA2サイズになりますので、
実物をご覧になった方は是非、小ネタの数々をお楽しみ下さい。
いずれ、学会HPに大きめの画像(※現在は準備中画像)が登場しますように。

なお、現在は下記の準備中画像が学会HPにて公開中です。
https://www2.aeplan.co.jp/bsj2019/

BSJ2019_A2poster_pre.jpg


posted by ucchy at 02:11| Comment(0) | イラストのお仕事【科学】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

国際応用藻類学会第7回大会(ISAP2020)ロゴマーク

2020年4月に幕張で開催される、国際応用藻類学会第7回大会
(International Society for Applied Phycology: ISAP2020)の
ロゴマーク制作を担当しました。

ISAP2020logo.png

主催者プレスリリースは、こちらからご覧いただけます。
株式会社ユーグレナ筑波大学ABES藻類産業創成コンソーシアム
また、1,200 x 1,200 pixelの大きい画像は、PR TIMESからダウンロードできます。

ロゴ作成にあたっては、なるべく沢山の分類群から
ユニークな形の微細藻&大型藻を選びました。
成長段階もさまざま、生活史の該当ステージもいろいろです。
一体どれが何なのか?
藻類に興味をお持ちの方は、気になる形の正体をぜひ探してみて下さい。

【正解はこちら↓】


続きを読む
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2018年10月10日

Cell Stem Cellの表紙イラスト

筑波大学の貞廣先生からご依頼いただいたイラストが
科学雑誌 Cell Stem Cell Volume 23, Issue 3 September 06 の
表紙に採用されました。

多能性幹細胞が心臓中胚葉細胞を経て、様々な細胞に分化する過程で
細胞の運命決定に関わる因子のON/OFFが切り替わる様子を
双六風に表現しています。

cellstemcell.jpg

Cell Stem Cellの公式サイトに拡大画像と解説文(英語)があります。
詳しい日本語解説はこちらをご覧下さい。
『多能性幹細胞から中胚葉の分化を誘導する転写因子Tbx6の発見』


posted by ucchy at 04:42| Comment(0) | イラストのお仕事【科学】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本線虫学会 公開シンポジウムポスター

2018年9月4日-6日に熊本県熊本市で開催された
日本線虫学会第26回大会の公開シンポジウムポスターを担当しました。

senchug_poster.jpg

線虫と聞くと、個人的には犬のフィラリア症や魚介類のアニサキス、
人の回虫や蟯虫といった動物に寄生するタイプの病原体だったり
水中や土壌に生息する分解者として物質循環に関わる印象が強いのですが、
植物に感染する病原体としても、農業分野で大きな脅威となっています。
また、様々な基礎研究の分野でモデル生物としても活用されています。

この公開シンポジウムでは、意外と身近な存在である線虫にまつわる
様々な研究成果やトピックスが紹介されました。

ポスターには、2タイプの線虫を大きく描きました。
文字で隠れて見えにくいのですが、この2タイプは口の形が違います。
右側の山吹色で描いた線虫は「植物寄生性」で
植物の細胞に色々な物質を注入するための口針を持っているタイプ、
左側の濃いオレンジで描いた線虫は「細菌食/捕食性」で
口針を持たずに餌を丸呑みするタイプです。


posted by ucchy at 03:43| Comment(0) | イラストのお仕事【科学】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第7回生命医薬情報学連合大会(IIBMP2018)ポスター

日本バイオインフォマティクス学会・情報計算化学生物学会・
日本オミックス医療学会の3学会共催で開かれる、生命医薬情報学連合大会
(Informatics In Biology, Medicine and Pharmacology: IIBMP)
2018年大会
のメインビジュアルおよびポスターデザインを担当しました。

IIBMP2018_mainvisual.png

メインビジュアルは、生命情報が医療や日常生活に関わる様々な分野へ広がり、
研究の連携が生まれていく様子をイメージしています。

山形県鶴岡市での開催ということで、鶴岡名産の御殿まりも描きました。
実はこっそり、鞠の図柄が「シロイヌナズナの表皮細胞」や
「アデノウイルスの正20面体構造」になっていたりするのですが、
どなたかお気付きになりました?

iibmp2018poster.jpg


posted by ucchy at 02:58| Comment(0) | イラストのお仕事【科学】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする